「テントの前ってどっち?」「このポールで合ってる?」私たちの初設営は、こんな状態から始まりました。YouTubeで何度も予習しましたが、現地では分からないことばかりでした。
しかし、キャンプを始める前に心配していたのは設営ではありません。「周りがベテランばかりだったらどうしよう」「初心者だとバレたら恥ずかしい」と、周囲の目ばかり気にしていました。
SNSには、カッコいいキャンパーがたくさん登場します。そのため、自分たちも上手にやらなければいけないと考えていました。今思えば、自分たちで勝手にハードルを上げていたんです。
ところが、夫婦で1年半キャンプを続けると、その考えは大きく変わりました。初心者だからといって、必要以上に恥ずかしがることはありません。
この記事では、私たちの設営や失敗談も紹介します。そのうえで、「初心者だから恥ずかしい」と感じなくてよい理由をお伝えします。
【この記事で分かること】
- キャンプ初心者でも周りの目を気にしすぎなくてよい理由
- 初めてのテント設営で実際に苦労したこと
- 初心者がテントや道具を選ぶときの注意点
- 夫婦キャンプを続けて分かったキャンプの楽しさ
キャンプ初心者は恥ずかしい?私たち夫婦もそう思っていた
結論からいうと、初心者だったことで恥ずかしい思いをした経験はありません。しかし、始める前は周囲の視線をかなり気にしていました。
SNSで見るキャンパーは、みんな手慣れて見えます。そのため、自分たちだけ設営に手間取れば、笑われるような気がしていました。
もちろん、誰かに何かを言われたわけではありません。それでも「初心者だと思われたら嫌だな」と、勝手に想像していたんです。

最初は人目につかないRVパークで車中泊デビュー
ところが、実際にキャンプ場へ行くと印象は違いました。みんな自分たちの設営や食事で忙しくしています。そのため、他人を細かく見ている人は少ないように感じました。
私たちを見て「初心者だな」と思った人はいたでしょう。しかし、笑われたり嫌なことを言われたりした経験はありません。
今では、私たちも設営に苦戦する人を見かけます。そんなときは「慣れていないのかな」と思うこともあります。ただ、それ以上に「大変そうだな」と感じます。
なぜなら、自分たちも同じ経験をしたからです。だからこそ、初心者だと思われることと、恥をかくことは別だと感じています。
実際のキャンプでは、周りの目より自分たちの設営で精いっぱいでした。特にそれを実感したのが、初めて大きなテントを建てた日です。
実際にキャンプ場へ行ったら周りの目どころではなかった
初めて大きなテントを設営したのは、まつもと里山キャンプ場でした。隣のサイトには、すでにキャンパーがいます。
そのため、最初は少し視線が気になりました。しかし、設営を始めると気にしている余裕はありません。目の前のテントを建てることで精いっぱいになったからです。

両サイドにはベテラン風のキャンパーが。。。
テントの前後すら分からないところから始まった
まず迷ったのが、テントの前後でした。「どっちが前だろう」と夫婦で確認します。すると、妻がコールマンのロゴに気づきました。
そこで前後は分かりましたが、次は向きで悩みます。せっかくなら景色を楽しみたい。そこで、松本市街を見渡せる方向へ向けることにしました。
今なら、ここまで悩むことはありません。しかし、初めてのときは一つ決めるだけでも時間がかかります。そのため、なかなか本格的な設営が始まりませんでした。
YouTubeで見ていても実際の設営は簡単ではなかった
設営方法は、事前にYouTubeで何度も見ていました。そのため、20〜30分ほどで終わると思っていました。
ところが、実際に始めると「これ、どうだっけ?」の連続です。ポールを通す順番も分からなくなりました。
そこで、そのたびに動画や説明書を確認します。特に大変だったのは、ポールを固定する作業でした。
思った以上に力が必要だったからです。そのため、「本当に入る?」「曲がらない?」と不安になりました。
しかも、お互いに手順が分かっていません。そのため、途中で少しピリピリすることもあります。それでも、確認しながら一つずつ進めました。
この経験から、動画を見るだけでは不十分だと分かりました。見ることと、実際に設営することは別物です。
だからこそ、初めての設営では動画を現地でも見られる状態がおすすめです。分からなくなっても、すぐ確認できます。
約1時間かかったけれど夫婦2人でちゃんと建てられた
20〜30分で終わると思っていました。しかし、実際は約1時間かかりました。初めてなので、一つずつ確認した結果です。
ようやく完成しても、「これで大丈夫かな」と少し不安でした。それでも、離れて眺めると大きなテントが立っています。
そこで、夫婦で「ちゃんと建ったね」と確認しました。時間はかかりましたが、それ以上に大きな達成感がありました。

夫婦2人で約1時間かけて設営したコールマンです。
ただし、テントが建っても作業は終わりません。次は、椅子やテーブル、冷蔵庫などを並べます。さらに、寝室や焚き火の準備も必要です。
その結果、すべて整うまで約2時間かかりました。そのころには、周りの目など完全に忘れています。
むしろ、「早く座りたい」という気持ちでいっぱいでした。そして、ようやく椅子に座り、夫婦でビールを開けます。
目の前には松本市街が広がっています。そこで、「疲れたけど、来てよかったね」と話しました。
さらに夜になると、市街地の明かりが輝き始めます。ただし、テントの中からは思ったほど夜景が見えませんでした。

もっとキラキラしているのに、テント内からはそれほどでもない。。。
あれだけ向きを悩んだのに(笑)。それでも、外へ出ればきれいな夜景を楽しめます。そのため、結果的には景色を楽しめる向きにしてよかったと思っています。
現在は、動画を見なくても設営できます。しかし、屋根や寝室まで含めると40〜50分ほど必要です。
つまり、最初から速く建てる必要はありません。一度経験すると、次は少し楽になります。私たちも、そうやって少しずつ慣れていきました。
初心者だからと周りの目を気にしすぎなくてよかった
キャンプを1年半続けた今でも、人の目がまったく気にならないわけではありません。ずっと見られる環境では、やはり落ち着かないからです。
そのため、人がいる方向はテントやタープで遮りたいと思っています。ただし、昔の「初心者だと思われたら恥ずかしい」という感覚とは違います。
現在は、景色を楽しむことを優先しています。そこで、景色の方向は開け、人がいる側だけ視線を遮るようにしています。
そうすると、景色を楽しみながら落ち着いて過ごせます。今では、それが私たちの理想のサイトです。
他のキャンパーの道具は意外と細かく見ていなかった
もちろん、他のキャンパーのサイトが気になることはあります。大きなタープを見て、「あれいいな」と思うこともありました。
しかし、細かいブランドまでは見ません。テーブルやランタンも、ほとんど気にしていません。見るとしても、サイト全体の雰囲気くらいです。

それぞれが気ままにキャンプを楽しんでいます。
そもそも、他人のサイトをじろじろ見るのは失礼です。そのため、私たち自身も細かく見ないようにしています。
キャンプを始める前は、道具まで見られると思っていました。しかし、自分がキャンパーになると、そこまで他人を見ていないと気づきました。
だからこそ、道具や設営を必要以上に気にする必要はありません。それより大切なのは、キャンプ場のルールを守ることです。
例えば、静粛時間を守ること。他人のサイトへ勝手に入らないこと。また、焚き火をするなら火のルールも確認します。
初心者に見えないことより、周囲へ配慮することのほうが大切です。ルールを守れば、必要以上に人目を気にしなくてよいと思います。
最初から正解のサイトを作る必要はなかった
私たちは「初心者だとバレること」だけを心配していたわけではありません。それと同じくらい、「サイトが変じゃないか」と考えていました。
しかし、当時は何が正解なのか分かりません。テントやタープの配置も手探りです。さらに、道具を置く場所でも迷いました。
ところが、何度かキャンプをすると希望が見えてきます。「中で食事したい」「景色を楽しみたい」など、自分たちの好みが分かってきました。
さらに、「視線はなるべく遮りたい」とも思うようになりました。そうして、少しずつ自分たちらしい過ごし方ができてきます。
だからこそ、最初から他人の正解に合わせる必要はありません。実際にキャンプをしながら、自分たちなりの形を見つければ十分です。
今は自分たちが納得できる見た目を大切にしている
もちろん、今でも見た目は気にしています。ただし、周囲の評価より、自分たちが納得できるかを大切にしています。
現在使っているテントはコールマンです。購入時には、DODやogawaなども候補にしました。その中で少しずつ、自分たちの好みも分かってきました。
例えば、最初のタープはカーキでした。好きな色でしたが、今のテントとは少し合いません。そこで、タン系のタープへ買い替えました。
その結果、現在は外から見える部分をタン系でまとめています。派手ではありませんが、私たちはこの雰囲気が気に入っています。

現在はテントとタープをタン系でまとめています。
だからといって、すべて高級品でそろえる必要はないと思っています。色や形がある程度まとまれば、それだけでも十分です。
そして現在は、次のテントも検討しています。候補は、大型ワンポールやエアーテントです。設営と撤収を、もう少し楽にしたいからです。
もちろん、本当に合うかはまだ分かりません。それでも、次の道具を考えること自体が楽しみになっています。
ただし初心者だからこそ道具は適当に選ばないほうがいい
ここまで、周りの目は気にしすぎなくてよいと書いてきました。しかし、だからといって道具まで適当に選んでよいとは思っていません。
私たちも最初は、何を買えばよいか分かりませんでした。そのため、実際に使ってから必要な条件に気づくことが何度もありました。
| テント | 購入価格 | 選んだ理由 | 使って分かったこと |
|---|---|---|---|
| DOD ワンタッチテント | 約1万円 | まずは安く始めたかった | 夫婦2人には狭く感じた |
| WAQ Alpha T/C SOLO DX | 約3万5,000円 | 2人でも使えそうだった | 狭く、主に荷物置きになった |
| コールマン タフスクリーン2ルームハウス/MDX | 約6万8,000円 | 広さとサイズを重視した | 2人でゆっくり過ごせた |
最初は「とりあえず安いもので」と考えていた
最初に買ったのは、約1万円のDODです。当時は続けるか分からなかったため、高額なテントは避けました。
そこで、「まずは安いもので始めよう」と考えます。しかし、自宅で設営してみると、思った以上に狭く感じました。
「2人で寝るだけで精いっぱいでは?」と思ったほどです。さらに、フレームにも少し不安を感じました。
そのため、このテントはキャンプ場では使っていません。そして次に購入したのが、WAQ Alpha T/C SOLO DXです。
WAQは妻が調べて購入しました。ある日、突然「買っちゃった」と報告されたんです(笑)。
もちろん、購入前には動画も確認していました。そのため、2人でも使えそうだと考えていました。
ところが、実際に使うと狭く感じます。美鈴湖ではWAQを荷物置きにしました。そして、リビングにはカーサイドタープを使いました。
さらに、その日は寒かったため寝るのは車です。つまり、想像していた使い方とはかなり違いました。

2人で使ってみて、もっと広いテントが欲しくなりました。
その後、もう一度WAQを使いました。しかし、そのときも荷物置きになります。そこで、「次は広いテントにしよう」と決めました。
使ってみて初めて自分たちに必要なものが分かった
当時の基準は、「2人で寝られること」でした。セレナがあるため、最悪は車で寝ればよいと考えていたからです。
そのため、テントの中でどう過ごすかまで考えていませんでした。食事やお酒を楽しむことも、想定していません。
しかし、実際にキャンプをすると考えが変わります。「テントの中でもゆっくり過ごしたい」と思うようになりました。
そこで次は、2ルームテントを中心に探します。求めたのは、大きすぎず十分な広さがあることでした。
その結果、選んだのがコールマンの2ルームです。セールで約6万8,000円でした。
ただし、購入前に実物は見ていません。ネットで寸法を確認しただけです。そのため、内部の広さまでは想像できませんでした。
ところが、実際に使うと2人には十分な広さでした。テーブルと椅子を置いても、窮屈に感じません。
だからこそ、「2人用かどうか」だけでは足りないと分かりました。2人で何をしたいのかまで考えることが大切です。
初めて使った夜はいきなり強風だった
コールマンを初めて使った日は、風速7m/sほどの予報でした。しかし当時は、それがどの程度の風か分かりませんでした。
さらに、現地には他のキャンパーもいました。そのため、「みんなキャンプしているなら大丈夫だろう」と考えました。
ところが、夜になると風が強くなります。そこで、火の粉が飛ぶのを避けるため、焚き火を早めに終了しました。
その後はテント内へ移動します。2ルームなので、椅子やテーブルを置いたまま過ごせます。この点は助かりました。
しかし、風はさらに強くなりました。テントが激しく揺れ、妻も「少し怖い」と話していました。
そのため、私は何度か外へ出ました。ペグやロープを確認し、必要に応じて張り直します。
結果として、朝までテントは持ちました。確認した範囲では、ポールやテントに破損もありません。
この経験で、テントへの安心感は増えました。一方で、風に対する考え方は大きく変わりました。
今なら、同じような予報では見送ると思います。ただし、風速7m/sが限界という意味ではありません。
あくまで、私たち自身の経験から決めた基準です。だからこそ、他の人がいるから大丈夫とは考えないようになりました。
天候を確認し、自分たちで判断する。これも、キャンプを続ける中で学んだことです。
最初から完璧を目指さなくても確認できることは確認する
今の私なら、テントを買う前にいくつか確認します。特に、広さや設営方法、区画へ収まるかは重要です。
- 夫婦2人で過ごせる広さか
- 設営や撤収は難しくないか
- キャンプサイトへ収まるか
- 外から見た形が好みか
- 寝室の広さは十分か
- メッシュにできる場所はあるか
中でも大切なのが、中でどう過ごすかです。「2人用」と書かれていても、それだけでは判断できません。
例えば、寝るだけなら狭くても問題ありません。しかし、中で食事をするなら広さが必要です。
さらに、テーブルや椅子を置くなら余裕も必要になります。そのため、人数だけで選ばないほうがよいと感じています。
今なら寸法だけでなく、使用動画も確認します。実際に人が入った状態を見ると、広さを想像しやすいからです。
それでも、最初から100点のテントを選ぶのは難しいと思います。実際に使って初めて分かることも多いからです。
だからといって、買い直すことを怖がる必要はありません。ただし、「安いからこれでいい」だけで決めるのはおすすめしません。
最初から完璧でなくても大丈夫です。その代わり、今確認できることは確認してから選ぶ。それが、今の私たちの考えです。
不安よりも「キャンプって楽しい」がきっと大きくなる
キャンプを始める前は、周りの目をかなり気にしていました。「初心者だと思われたら恥ずかしい」と考えていたからです。
しかし今、強く残っているのは別の記憶です。それは、キャンプで見た夜景や雲海などの美しい景色です。
特に忘れられないのが、美鈴湖(美鈴湖もりのオートキャンプ場)の夜景でした。夫婦で景色を眺めながら、「すごいね」と話したことを覚えています。

美鈴湖もりのキャンプ場のサイトから見た市街地の夜景

キャンプを始めてよかったと思えた景色です。
そして翌朝には、さらに驚く景色が待っていました。妻が「雲海出てるよ!」と私を起こしに来たんです。
私は朝が弱いため、最初は眠いだけでした。それでも外へ出ると、一面に雲海が広がっていました。
すると、一気に眠気が吹き飛びます。「これはすごい!」と思わず声が出ました。

妻に起こされて見ることができた朝の雲海です。
私たち夫婦は、もともと旅行が好きでした。そして、キャンプを始めたことで行ける場所がさらに増えました。
最初の目的は、旅行先での宿泊費を抑えることでした。しかし今では、キャンプそのものが楽しみになっています。
夜景を見ながらお酒を飲む。朝の自然の中でコーヒーを飲む。そして、思いがけず雲海に出会うこともあります。
もちろん、最初のキャンプは分からないことばかりです。私たちもテントの前後から迷いましたし、道具も何度か買い直しました。
さらに、今でも設営中に少しピリピリすることがあります(笑)。それでも、設営後に景色を見ると「来てよかった」と思います。
だからこそ、もし「初心者だから恥ずかしい」と迷っているなら、そこまで気にしなくて大丈夫だと思います。
初心者に見えることより、そこでしか見られない景色を楽しんでください。
最初から上手にできなくても問題ありません。何度か経験すれば、少しずつ自分たちなりのキャンプができるようになります。
私たちも、まだ知らない場所がたくさんあります。だから今では、「次はどんな景色を見られるだろう」と考えることが、キャンプへ行く楽しみになっています。